“素直な負けず嫌い”な人が、これからの建設業をつくる

建設業界情報

2026.05.24


最近は、AIやDXという言葉を聞かない日がないくらいになりました。

文章作成、データ管理、情報共有。
これまで人が行っていた仕事を、AIが担う時代になっています。

建設業も例外ではありません。

佐伯綜合建設でも、「BIM」「遠隔管理」「社内DX」を柱に、新しい技術を積極的に取り入れています。

BIMでは建物を3Dで可視化し、完成前から細かな確認や打合せができるようになりました。

また、遠隔管理によって現場状況をリアルタイムで共有し、社内DXでは紙中心だった業務のデータ化を進めています。

建設業も今、大きく変化している途中です。

ただ、どれだけ技術が進化しても、最後に現場を動かすのは“人”です。

現場では毎日、状況が変わります。

天候。
工程。
職人さんとの連携。
お客様との打合せ。

同じ現場は一つもありません。

その中で、

「今、何を優先するべきか」
「どうすれば安全に進められるか」
「どうすればより良い建物になるか」

を考え、判断していく必要があります。

そこには、人とのコミュニケーションや、現場の空気を感じる力が欠かせません。

だから私は、AI時代だからこそ、“人として成長しようとする姿勢”がさらに重要になると思っています。

その中でも、私が特に大切だと感じているのが、“素直な負けず嫌い”です。

建設業は、決して簡単な仕事ではありません。

最初は分からないことだらけです。

思うようにいかないこともあります。
失敗することもあります。

だからこそ、伸びる人は、分からないことをそのままにしません。

まず聞く。
まずやってみる。
まず行動する。

先輩からのアドバイスも素直に吸収しようとします。

ただ、私は“素直”だけでは成長しきれないとも思っています。

やはり最後には、

「もっとできるようになりたい」
「次は負けたくない」
「悔しいままで終わりたくない」

という気持ちが、人を前に進めます。

もちろん、その“負けず嫌い”は、人を蹴落とすようなものではありません。

昨日の自分に負けたくない。
できなかったことを、できるようになりたい。

そういう前向きな負けず嫌いです。

私自身の原体験

実は、私自身も若手時代はかなり負けず嫌いな性格でした。

私は建設業ではなく、不動産業の会社で働いていました。

当時は、

「誰よりも成果を出したい」
「早く認められたい」
「周りに負けたくない」

という気持ちがとても強かったと思います。

今振り返ると、“周りより上に行くこと”ばかり考えていた部分もありました。

他人を蹴落としてでも結果を出したい。

正直、そんな考え方になっていた時期もあったと思います。

ただ、その頃の私は、“一人で仕事をしている”ような感覚になっていました。

もちろん、負けず嫌いなこと自体は悪いことではありません。

ですが、仕事は一人では成り立ちません。

実際、若手時代の私は、多くの先輩や周囲の方に助けられてきました。

判断に迷った時。
思うように結果が出なかった時。
失敗しそうになった時。

たくさんの人が支えてくれました。

その経験を通して、

“周りの声に耳を傾けること”
“素直に学ぶこと”
“感謝を忘れないこと”

の大切さを知りました。

そして今は、“負けず嫌い”と“素直さ”の両方が、人を成長させるのだと感じています。

若手社員の話し

実際に、佐伯綜合建設の若手社員にも、“素直な負けず嫌い”だと感じる場面がありました。

ある現場で、その若手社員は「これは少し理不尽ではないか」と感じたことがありました。

もちろん、建設現場には安全や工程、長年の経験から成り立っているルールがあります。

ただ、その若手社員は、ただ不満を言うのではなく、

「なぜそうする必要があるのか」
「もっと良いやり方はないのか」

を自分なりに考え、先輩に真正面から意見を伝えました。

若手の立場で、自分の考えを言うことは簡単ではありません。

ですが、その時先輩は頭ごなしに否定するのではなく、しっかり話を聞き、考えを受け止めていました。

私は、その姿がとても印象に残っています。

建設業は上下関係が厳しいイメージを持たれることもあります。

もちろん、礼儀やルールは大切です。

ですが、本当に大切なのは、“より良い仕事をするために考えること”だと思っています。

ただ言われたことをやるだけでは、人は成長しません。

一方で、自分一人だけで仕事もできません。

周りの経験や知識に耳を傾け、素直に学びながら、自分自身も考えて行動する。

その積み重ねが、人を成長させるのだと思います。

佐伯綜合建設では、若手社員の成長にも力を入れています。

その一つが、「5年で現場所長を目指す教育」です。

以前の建設業では、「まずは長く経験を積む」という考え方が一般的でした。

もちろん経験は今でも重要です。

ですがこれからは、若手が早い段階から挑戦し、“考える力”や“判断力”を身につけることが必要だと考えています。

だからこそ、若手社員にも責任ある仕事に積極的に関わってもらっています。

また、資格取得支援にも力を入れています。

施工管理技士などの資格取得に必要な費用補助を行い、学びやすい環境づくりを進めています。

建設業は、一人でできる仕事ではありません。

現場監督、設計、事務、協力会社、職人さん。

多くの人と関わりながら、一つの建物をつくり上げていきます。

だからこそ、技術だけでなく、“人として成長しようとする姿勢”がとても大切になります。

佐伯綜合建設も、まだまだ成長途中の会社です。

だからこそ、一緒に挑戦し、一緒に成長していける若い世代のみなさんと働けることを楽しみにしています。

佐伯綜合建設 常務取締役 佐伯佳優