社長コラム 2025.05.30

成長過程の課題と対策

 

 さる4月25日に名古屋マリオットアソシアホテルで佐伯グループの大懇親会が開催されました。これは、佐伯グループとして初めて売上げ200億円を達成出来た事の記念として行われた訳ですが、もう一点、これを機会に皆さんに分かって欲しかった事が、挨拶でも申し上げました様にこれからは、この規模の会社になってくると、今までの延長線での考え方では、お客様や社会の期待に応えられない。ましてや、その期待を越える事は夢のまた夢であるので、私を含め社員全員このことを認識し、創造力を十二分に発揮し1ランクも2ランクも上を目指していく必要があるという事であります。

 成長過程において起こりうる課題としては、①人材確保と育成 ②資金繰りとキャッシュフロー ③品質管理・安全管理・生産管理 ④顧客ニーズの高度化・多様性 ⑤プロジェクト管理の複雑化 ⑥法規制や環境対応 ⑦組織の拡大と管理の複雑化 ⑧内部プロセスの整備 ⑨差別化戦略 等が考えられます。綜合においては、一昨日辺りから大型案件の受注が出来る様になって来ました。10~20億円くらいの案件が普通の案件になって来ました。一方で、今まで経験した事の無い規模の案件、特に開発工事部分において問題が起きています。起こった問題については、営業部門・建築部門が一緒になり対応されていますが、やはり、施工計画段階における安全・品質・生産性のリスクの洗い出しが出来ていない様に感じます。鐵巧においては、最近大手ゼネコンからの超大型案件の引き合いがありましたが、私どもの現状の工場設備では加工が出来ないという事で断らなければならない事になりました。極めて残念であります。これらはほんの一例でありますが、会社の規模が大きくなって来ると①~⑨に関連して色々な課題が出て来て、それに対してしっかり対策を講じないと問題として起こって来ます。私たちは、この事をしっかりと認識し、行動して行かなければならないという事です。

 成長過程における対策としては、課題として挙げた①~⑨に対応し、ⓐ人材戦略の強化 ⓑ資金管理の徹底 ©安全・品質・生産管理の徹底 ⓓプロジェクト管理の効率化 ⓔ法規制・環境対応の強化 ⓕ差別化戦略と付加価値の創出 等が考えられます。先程申し上げた綜合で起こっている問題は©やⓔに当たります。この事については、フロントローディングを推進し、「施工計画・施工シミュレーション」において起こりうるリスクや不具合を事前に洗い出し対策を明確にし、現場が始まったら「遠隔監理」で「日々の6C・5S」を徹底する事で解決できていきます。又、経験のない施工案件についても課題を明確にし、AIを有効活用する事によって正しい施工が出来ると考えます。鐵巧においても、自らが目指す姿を明確にし、必要な設備投資は積極的に行っていき、併せて「日々の6C・5S」を徹底する事によって「ダントツの安全・品質・生産性」が実現すると考えています。それから、現状の管理システムの見直しも必要だと考えています。案件発生から工事完了まで、又、その後のメンテナンスやリピートまでに生じる業務を一元管理すると共に効率化するシステム(ERP)についても検討する時期に来ていると思っています。

 いずれにしましても、上記の成長過程における対策ⓐ~ⓕについては全ての部門に関わって来ます。皆さんやるべき事は沢山あります。優先順位を決めてスピード感を持って積極的に行動していきましょう。そして、私も会社も大きく進化し続けましょう!

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